隣の人は…

 気のせいか最近また昔のように電車の中で本を読む人を見かけるようになりました。一時期は、読書する人がいなくなったなあ、と思っていたのですが、私の乗る時間帯が変わったためでしょうか。

 私の隣に乗り合わせたスーツ姿の男性は、座るとすぐに鞄から一冊の分厚い本を取り出しました。
 「あっ、あれだ!」
 男性は、丸善のカバーがかかったその本のしおりの個所を広げて、すぐに本の世界に入っていかれました。

 「ほらね」
 そおっと目を動かして広げられた本の文字を覗いてみると、『青豆』の文字が浮かんできました。
 親近感♪

 「私、もう読みましたよ」
  えっ、という困惑した顔。
「とまらなくなっちゃって。
 今、どのあたりを読まれているのですか、真中くらいですよね。もう天吾はお父さんの病院に行ったのかしら?
 でも、あれですよね。この小説を読んでいると、現実と隣り合った別の世界があっても不思議には感じませんよね。
 クロニクルは読まれました?ちょっとしたことで人生が思わぬ方向へ行ってしまう、ってことありますよね。過去について『たら』『れば』はなしだとは分かっていても…、あの時ああすればよかった、とかってことありますもん……」

 なあんて、想像です。
 もしも隣に座った人に話しかけていたら、違う世界の扉が開いたかもしれないけれど……。
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by h_with_the_wind | 2010-04-28 23:59 | 課外活動 | Comments(2)
Commented by 風屋 at 2010-05-07 12:57 x
ワタシもようやく読み始めました。
スーツ姿のおっさんであるワタシですから
もちろん電車の中でです(笑)
Commented by h_with_the_wind at 2010-05-08 07:01
☆風屋さん
おや、電車で乗り合わせたのは、風屋さんでしたか?(笑)