義 ①道理。条理。物事の理にかなったこと。人間の行うべきすじみち。②利害をすてて条理に従い、人道・公共のためにつくすこと。(略)
 -を見てせざるは勇無きなり【論語】人の道として当然行うべきことと知りながら、これを実行しないのは、勇気がないというものである(広辞苑第六版より)。

 武士道の中心は「義の精神」とされていました。この時の「義」は、打算や損得のない人間としての正しい道を指すものと定義されています。
 戦国時代、「義」を掲げ、「義」に最も忠実に生きた武将は上杉謙信だったと伝わります。海を持たない甲斐の国の武将・武田信玄が今川氏真によって「塩留め」された時、隣国の領民の窮状を知った上杉謙信は塩を送りました。『敵に塩を送る』の語源です。

 「義」を重んじた上杉謙信の志は、昨年のNHK大河ドラマ「天地人」の主人公・上杉家の家老直江兼続に引き継がれました。直江兼続は、「義」を貫くため家康にいわゆる「直江状」を送りつけて激怒させています。

 「義」という概念が、中国大陸から伝わってきたものか、日本でも独自に自然と発生したものか詳しいことは、私にはわかりません。
 広辞苑に乗っている「義を見てせざるは勇なきなり」という論語のことわざは、孔子(BC.551-479)によって書かれたものです。孔子の時代から2500年もの時が経ち、大陸ではいくつもの国と政治体制の興亡が繰り返されました。その間に、こういった価値観は廃れ、忘れ去られてしまったのでしょうか。
 『敵に塩を送る』行為を、称賛して自らもそうありたいと願う気持ちを私たち日本人は忘れていないでしょうか。

※Wikipediaによると、「論語は、応神天皇の代に百済の王仁という人物によって伝えられたとされ、律令時代の官吏必読の書となった」と、書かれています。
T_T

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by h_with_the_wind | 2010-09-25 23:59 | 社会科 | Comments(0)