黄金の鹿

 電車の中吊り広告で知ってから、絶対に行こう!と決めていました。
 『ウクライナの至宝』展。

 ウクライナがソ連邦から独立したのは1991年です。
 今年、日本とウクライナの国交樹立20周年の記念事業としてウクライナの貴重な作品が海を越えてやってきました。


 東ヨーロッパ平原の中心に位置するウクライナは、ソ連時代には厳しい北方の土地ばかりが広がる国土の中で穀倉地帯として重要な位置を占めていました。
 この豊かな穀倉地帯には、紀元前7世紀から紀元前4世紀に黒海に面した草原地帯にはスキタイの遊牧民が、内陸の森林地帯には農耕のスキタイ民族が暮らしていました。

 スキタイの遺物といえば、黄金の装飾品です。
 馬具や衣装は黄金の動物文様で飾られていました。

 動物文様は、生き生きと描かれています。
 グリフイン(鷲の翼と上半身とライオンの下半身を持つ想像上の動物・神話上では凶悪であると同時に神聖なものを守ったり、神を乗せたりする役割も果たした)、メドゥーサ(ギリシャ神話に登場する怪物)といった想像上の生き物。
 鹿、イルカ、蛇、猪、馬、鳥…。
 富と権力の象徴として太陽の光を浴びて輝いていたことが想像されます。

 パンフレットに使われた猪頭付き剣と鞘、弓と矢を入れるゴリュトス…精巧な彫金には目を瞠ります。
 唐草模様は、より洗練されながらシルクロードを経て日本にも伝わっています。
 遠い土地の遠い昔の品々を見ていて、気持ちが豊かになっていくのはなぜでしょう。
(^O^☆♪)


遊びに来てくださって、ありがとう





 黄金の鹿型飾り板は、購入したカタログを撮影しました。


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 実は、がっかり…。

 勝手に『黄金の鹿』をイメージして、期待していました。
 しばらくして、はっと思い当りました。

 ピョートル大帝がスキタイの遺物の価値に気付いて、手元に集めたと聞いたことがあります。
 エルミタージュ博物館だ!

 帰宅して30年前に出版された講談社の世界の博物館シリーズ・エルミタージュ博物館を取り出してみました。箱の裏表紙には、私の中にインプットされていた『黄金の鹿』がありました。この鹿が見られると思い込んでいたのです


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 ウクライナは独立したけれど、エルミタージュに収蔵された文物はこの国には返ってこないのでしょうね。

 ナンカよくワカラナイけれど、フクザツ。
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by h_with_the_wind | 2012-10-13 21:35 | 芸術 | Comments(2)
Commented by カンナ at 2012-10-13 23:39 x
美術品も国情によって流転の憂き目にあうことは度々ですね。作った人はそんな未来を思っていなかったでしょうに。
Commented by h_with_the_wind at 2012-10-14 19:00
☆カンナさん
>美術品も国情によって流転の憂き目にあうことは度々ですね。
本当にね。
ことに植民地だった国からはどんどん搾取されていったのですよね…。