黒子の美学

 目の前で繰り広げられる早替わりの妙技を見て、その裏側を知りたい、と思わない人はいないことでしょう。
 歌舞伎「伊達の十役」を観た私も舞台の裏側で繰り広げられる手順を知りたいと思いました。一瞬。
 そうほんの一瞬だけ。
 次の瞬間には、これは知る必要のないことなのだ、と否定しました。

 歌舞伎役者の早替わりはひとりで行えるものではなく、舞台の裏では次の衣装・鬘・小物を用意している人がいます。
 役者が舞台から引っ込んだら、手際よく着替えを手伝い、また舞台に送りだす黒子と呼ばれる人たちです。
 きっと彼らは、観客にその存在を知られることを「良し」とはされないことでしょう。観客に気取られることなく主役を支える裏方に徹するところに「美学」があるのではないかな…。
 舞台裏を知りたい、という素朴な思いを一瞬にして否定したのは、黒子に徹する人たちのことが頭を過ったからです。
^O^/


遊びに来てくださって、ありがとう

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by h_with_the_wind | 2013-06-01 21:57 | 芸術 | Comments(2)
Commented by souu at 2013-06-02 14:31 x
華やかなものほど 裏で苦労している人の支えが必要なのですね。
それって ほんと「美学」ですね。素晴らしい美学!
Commented by h_with_the_wind at 2013-06-02 22:23
☆souuさん
私も素晴らしいと思います!
そうした裏方さんのことを理解して精進される役者さんこそ一流なのでしょうね。

でも、souuさんも展覧会に提出される作品の前にたくさんの挑戦や練習を重ねてこられたことと思います。
本当に素晴らしいです!