唐招提寺

 蛇消えて 唐招提寺裏 秋暗し
              秋元 不死男


 理由はわからないけれど、心に残っている字句や言葉があります。
 高校の国語の教科書に載っていた「蛇消えて 唐招提寺裏 秋暗し」という俳句がそのひとつです。

 秋元不死男は、この句について、
唐招提寺の裏は松の下闇になっていてほの暗く、また蛇が多いので有名である。寺を出て寺の裏道を通ったとき、そこの石橋の上を蛇が横切って消えたのをみた。(中略)わたしはこれをみて勃然と唐招提寺に執着した。「蛇」も「秋暗し」も、「唐招提寺裏」だったので感動したのであった。千古の美しさを保って、ひっそりとしずまりかえっている伽藍や仏像をみたわたしの目に、突として一匹の蛇があらわれ、かき消すように消えた。一瞬わたしはひえびえとした、ほの暗い秋の古寺が蛇によって発見されたという感動であった。
 と、書いています。(俳句入門 角川学芸出版1971年)

 季節は異なるけれど、行ってみようと思い立ったのは、去年の初夏のことでした。


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 唐招提寺の伽藍は静謐で、掃き清められた敷地の中にいくつもの美しい建物があります。南大門を入った時から、私の時間がゆったりとした流れに変わりました。

 ゆっくりと伽藍と仏像を拝見して、再び南大門に向かっていたとき、
「いかがでしたか」と、(おそらく唐招提寺縁の方でしょう)声を掛けられました。
 美しい伽藍と仏像の数々を拝見したことにお礼をいいつつ、伽藍があまりにも広くて驚いたこともお話しました。

 「唐招提寺はもっと広大だったのですが、明治時代の廃仏毀釈で随分土地を失いました」と、その方はおっしゃいました。

 私の記憶の開かずの引き出しに仕舞われていた「廃仏毀釈」という単語が、その時からこれまでの私になかった視点を与えてくれました。
^O^/

遊びに来てくださって、ありがとう

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by H_with_the_wind | 2015-10-18 21:08 | 社会科


今日はどんな風が吹くのだろう。 日々の思いを書き留める雑文帳。


by 風懐

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