今日はどんな風が吹くのだろう。 日々の思いを書き留める雑文帳。

by 風懐

おひとり様

 「おひとりさまの老後」というタイトルの本があるそうです。人間最後はひとり、その心構えといった内容かと思われます。一読しておく必要があるかもしれません。

 私はひとりっ子の鍵っ子でしたから、子供時代からひとりで行動することには慣れています。
 中学生ともなると学校で必要なものや身の回りのものは、家になければ自分で買いに行って用意していました。それはごくごく当たり前のことだったので、母親とブラウスの生地を買いに行った、などと聞くと羨ましいと思うよりも先に自立していない、とさえとらえていました。

 ことに大学生になって親元を離れて生活するようになってからは、映画でも喫茶店でもレストランでも、ひとりで違和感なく出掛けるようになっていました。
 ところが、もう7・8年前になるでしょうか。
 その日、朝からひとりで気の張る用事で出掛けた後、お昼ご飯を食べようとレストランに入りました。テーブルに案内されて、ようやく一息つくことができました。
 隣のテーブルでは、年配の女性とその女性より少し年若い女性がふたりで食事をされていました。お稽古の先生と生徒さんといったちょっとけじめのある関係のようで、あまり会話が弾んでいる雰囲気でもありませんでした。
 注文を終えて、本を読みながら料理が運ばれてくるのを待っていた私の耳に
「やっぱりこういうところでお食事をするのは、ひとりではねえ。お友達と一緒でないと…」と、生徒さん風の女性の声が届きました。
 「そんなことはありませんよ。私もひとりで来ます」と、年かさの女性がたしなめられました。
 その時に初めて、女がひとりで食事をする姿が奇異な目で見られることに気がつきました。そうなんだ、すぐに注意をしなければいけないほど「理由(わけ)あり」に見えるのですね。オフィス街ならごく普通の風景なんですが…。
 以来、なんとなくひとりで食事をするのが億劫になってしまいました。

 そして、間もなく、おひとりさま、という単語をよく聞くようになりました。「おひとりさまでも大丈夫…」「おひとりさまから…」
 私って、時代の先端を走っていたのでしょうか。それとも単に無神経だったのでしょうか。
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by h_with_the_wind | 2008-01-14 23:59 | 思い出話 | Comments(2)
Commented by non non mama at 2008-01-18 11:28 x
こんにちは。
そうなの、そうなの・・・最近“おひとりさま~”が多いですね。
そおいう私も、阿川佐和子さんや岡田信子さんの本を読んだばかりです・・・なんだか楽しく読めましたが・・・^_^;
Commented by h_with_the_wind at 2008-01-19 00:02
☆non non mamaさん
おひとりさま〜、よく耳にするようになりましたね。
私が若い頃は、女性のひとり旅はイコール訳あり、といった偏見がありましたっけ。
阿川佐和子さん初め多くの女性が、今の時代へと牽引して下さったのでしょうね。