シルクロード

 昭和の日の夜、NHKハイビジョンで5時間に亘って「あなたが選ぶシルクロード絶景50」を放映していました。この番組は、NHKがこれまで放映したシルクロード番組の風景の中から50カ所を選び、更に視聴者投票でランキングをつけた番組です。
 録画しておいたものをぽつりぽつりと見ています。どの場面を見てもため息がでるほど素晴らしい風景です。

 私の母は、シルクロードに憧れていました。
 原点は、母が子供時代に学校の先生から聞いた話だそうです。九州の田舎で育った母にとって中国からヨーロッパへ続く道は、想像の域を超えていたことと推測します。母は、ずっと自分の中に子供の時から抱いたシルクロードへの思いを暖めていたようです。
 母にとってシルクロードがすぐそこ手に届きそうなところまで近づいていました。
 ところが、まさにアフガニスタンへ行こうと計画していた矢先、突然、ソ連軍がアフガニスタンに侵攻しました。そのため旅行は中止になりました。
 その後、「シルクロード」の最初のシリーズがテレビで放映され始めました。西安から始まった旅を、毎回、食い入るように見ていた母の姿を鮮やかに思い出します。

 唐とローマを結ぶ交易路は、テレビで見ている限り厳しい自然と偉大なる遺跡の残された人類の足跡を今に伝えています。これまで幾万の人が東へ西へ、富を求めてあるいは何かから逃れて、行き交ったことでしょう。遥かな砂漠も連なる山も大きな青い空もまるで平和の象徴のように美しく静かに映ります。
 だけど、異文化が交わる所は常に緊張を孕んでいるのだ、ということを「シルクロード」放映から30年足らずの歴史を振り返っただけで痛切に感じます。
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by h_with_the_wind | 2008-05-03 23:59 | 社会科 | Comments(4)
Commented by lazytown at 2008-05-08 03:17
、異文化が交わる所は常に緊張を孕んでいるのだ、、というところ、、わたしも、本当に、同感です!!でも、緊張のあるところは、興味をそそられますよね。。
わたしも、いつか、シルクロードを旅したいな。。と、おもいます。
Commented by h_with_the_wind at 2008-05-08 07:18
☆のんちゃん
ねっ、ねっ!
緊張感のあるところには、魅力もあります。
のんちゃんのお住まいのところは、二重言語のようですね。
私はその辺りのことについて知らないのですが、文化や歴史が複雑そうですね。
Commented by 風屋 at 2008-05-08 16:17 x
>緊張感のあるところ
以前からイラクでバベルの塔を見たいと思っていたのですが(^^;

シルクロードシリーズでは何と言っても楼蘭です。
昔「楼蘭の美女」と名のついたミイラが日本に来た時にも
わざわざ上京して見に行きました。
今はもう無くなってしまった幻の王国・・・憧れます。
お母様もたぶんそうだったと思うのですが
タジク、アフガン、パキスタンなど中央アジアも憧れです。
中国雲南の少数民族にも惹かれます。
それらの地の文化がグローバル化する前に見たいのですが・・・。
Commented by h_with_the_wind at 2008-05-08 23:15
☆風屋さん
うっ、イラクへ〜。バリバリに緊張感ありますねえ。

「桜蘭の美女」を見に行かれたのですか…。
もしかして「美女」だから?うそうそ(笑)
桜蘭は、さまよえる湖と同様にロマンチックな香りがします。

シルクロードをピンポイントで、と言われても困ります。
長安を出発点にして西へ、少しずつ変わっていく人や文化を知ることができたらどんなにいいでしょう。