今日はどんな風が吹くのだろう。 日々の思いを書き留める雑文帳。

by 風懐

とうきび

 梅雨も明けていないというのに気温の高い日が続いています。
 昼間の買い物はついつい車に頼りがちで、運動不足解消のため夕方になって散歩に出ました。
 昼間太陽をいっぱいに浴びたアスファルトはまだ熱を帯びていてじんわり暑さがこみあげて来ますが、きまぐれに吹く風が心地よく通り過ぎていきます。

 民家の庭にとうもろこしの畑を見つけました。近代的なお宅の庭にほんの数株植えられたとうもろこし。大きな実がついています。食べごろまであと一週間くらいでしょうか。

 学生時代、札幌の寮で最初の一年を過ごしました。
 春、一階の南側の部屋に入寮した時、窓のすぐ下まで残雪で埋まっていました。
 やがて雪が融け、そこが寮のおじさんの畑であることが判りました。いつの間に畑の世話をされているのか、気がつくと植物が生えてきました。都会育ちの私には珍しい光景で、私にとって未知の植物の成長を楽しみにしていました。
 ある日、同じ寮の夕張出身で実家が農家の友達に尋ねると、
「とうきびださ」と、答えが返ってきました。北海道だもの珍しくも何ともないものでした。

 ある日、学校から帰って窓を開けると、大きくなったとうきびがいくつかなくなっていました。
 そして、その日の夕食には茹でたてのとうきびが登場しました。

 その後、何度か寮のおばさんが
「内緒だよ…」と、茹でたてのとうきびを差し入れして下さいました。
 それが私だけにだったのか、皆にそういって配って下さっていたのか……。内緒と言われて正直にひとりでこっそり食べていたことを思い出します。

 あの頃の私は、差し入れに愛情がこもっていたことをちゃんと判っていたのでしょうか。ちゃんとお礼が言えたのでしょうか。今では、確認のしようもありません。
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by h_with_the_wind | 2008-07-10 23:59 | 思い出話 | Comments(4)
Commented by のんちゃん at 2008-07-16 05:51 x
北海道で、寮暮らしをなさってたのですか。父が、北海道でそだって、親戚もたくさんいるのですよ。
とうきびって、、、たべたことがないのです。どんな味がするのかな??たべてみたいです。
Commented by non non mama at 2008-07-16 10:55 x
そうそう『とうきび』・・・大通り公園で、いい香りが漂っているんですよね~・・・・あれを食べたい!
内緒だよ・・・と言われ コッソリ見つからない様に少し焦って
モクモクとトウキビに噛り付いている姿・・・・見えてくるような~^_^;
Commented by h_with_the_wind at 2008-07-16 20:07
☆のんちゃん
ご親戚が北海道にいらっしゃるのですか。いいところですよね。

とうきびは、北海道の方言ですかね。えへへ…、のんちゃんもよくご存知の味だと思います。とうもろこしのことです。
Commented by h_with_the_wind at 2008-07-16 20:11
☆non non mamaさん
北海道に行くまでとうきびはたれをつけて焼くものだと思っていました。縁日がそうですから…。
大通公園の香ばしい匂い…。懐かしいですね。
寮で初めてとうきびを茹でて食べることを知りました。もぎたての甘さは格別です。

えへへ…。バカ正直と言うんでしょうか。内緒と言われてこっそり食べるなんて…。