雪虫

 もう北海道に初雪はふったのでしょうか。
 学生時代を私は北海道で過ごしました。
 冬の始まりと冬の終わり、それぞれにとても強くて冷たい風が吹き荒れる日が何度かあります。そして、季節が変わってゆきます。

 春の風は「馬糞風」と呼ばれます。馬が輸送手段であり労働力だった時代の冬、雪の上に落ちた馬糞はたちまち凍りついてそのまま春を迎えていました。雪が融け始める頃に強い風が吹き、すっかり乾いた馬糞は土埃と混じって舞っていました。そこから「馬糞風」と呼ぶようになったそうです。
 春を呼ぶ風に「馬糞風」と滑稽な呼び名をつけるなんて、北国の人の心浮き立つ思いが伝わってきます。
 その一方で、秋の冷たい風はどんどん日が短くなる時期とも重なって気持ちまで冷え込んでいきます。

 木立の葉が落ち陰鬱な空気が立ちこめる頃、空中を白いものがふわふわと飛び始めました。最初は、蚊柱が立っているのかと思いました。
 友達が
「雪虫だよ。雪虫が飛び始めると雪が降るんだあ」と、教えてくれました。

 今年も北国に雪虫は飛んだのでしょうか。
 いっそ雪が積もってしまえば、室内は根雪の断熱効果で暖かく過ごせます。真冬の冷気よりもむしろ冬の始まりと冬の終わりを教えてくれる強くて冷たい風に身が凍えます。雪虫が飛んだらもう少し…、もう少しで雪が来ます。

 今日は私に「雪虫」を教えてくれた親友の誕生日です。
 お誕生日おめでとう。
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by h_with_the_wind | 2008-10-28 23:59 | 季節の中で | Comments(2)
Commented by imuimu at 2008-11-05 10:02 x
雪虫は岐阜にも飛びます.
今年は暖かい日が続いていますが、もうじき雪虫が飛びそうです.
粉雪みたいなんですよね、雪虫って.
Commented by h_with_the_wind at 2008-11-05 19:13
☆imuimuさん
そうなんだあ。岐阜でも雪虫が見られるのですね。
本当に粉雪のようです。
ただ、服につくと…(笑)。