車社会

 私は、かつてアメリカで車の免許を取りました。正確にはアメリカ合衆国コロラド州の免許です。
 現代の日本は、アメリカの文化や習慣に随分強い影響を受けています。でも、しょせんは違う国です。車にまつわる考え方や習慣の違いに時には驚きさえ感じます。
 冒頭でコロラド州の免許を取った、と書きましたが、アメリカの免許は、州ごとに独立しています。免許証には州の名前が明記されています。他州から越してきた人は、もちろんそのままでも車を運転することはできますが、新しく暮らすことになった州の免許を取得します。

 日本とアメリカでは、車の走行する側が違います。日本人は武士が刀を差した左側で他人とすれ違うことを嫌ったためと聞いたことがあります。イギリスの真似をしたのだ、と言う人もいます。
 免許の取得方法も全然違います。日本人が免許を取る時には、一般に自動車教習所に通って所定のカリキュラムをこなした後にペーパーと実技のテストを受けます。
 アメリカには日本の自動車教習所に当たるものはなく、自分で勉強しなければなりません。試験を受ける前にあらかじめDMV(Department of Motor Vehicle)でハンドブックをもらってきて勉強した後にペーパーテストを受けます。合格すると、自前の車の助手席に教官を乗せて実技テストを受けます。教官が指示するルートを実際に走行して判断してもらいます。

 その免許を取得するために読んだハンドブックの中に
「走行中、前方に動物を見つけてもそのまま走れ」という一文がありました。急ブレーキを踏んで追突事故の原因を作るよりもはねろ、ということです。ただし大きな動物の場合、熊やオオジカは危険であるとも書かれていました。

 私の住む町では、人間と動物の棲み分けがはっきりしていて、走行中前方に動物を見つけたり突然何かが飛び出してくるということはまずありません。従って、動物を轢くことも想定外です。
 動物の命と人間の命を較べることなど考えたこともなく、まして自分が対峙する場面を想像したこともなかったので私にとっては衝撃ともいえる一文でした。
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by h_with_the_wind | 2009-01-18 23:59 | 社会科 | Comments(6)
Commented by 風屋 at 2009-02-02 08:58 x
当地の高速道路には「動物に注意」の看板があり
クマの絵が書いてあります。
カモシカやクマとの衝突は運転手自身の命が危ないからです。
実際にそんな事故が時々あります。
その他では猫はもちろんタヌキが多いですね。
キツネが轢かれてるのはめったに見ることがありません。
時々小動物を見かけますが、
リスかモグラ、ネズミでしょうか。
山中ならオゴジョってこともあるかな・・・。

岩手はアメリカっぽい?(笑)
Commented by カンナ at 2009-02-02 22:38 x
うちの近所の高速にも鹿の看板はあるなあ。
というか、一般道路で鹿に会いました。一昨年の12月の日暮れ。こじかでしたが、いやー、驚いた。目が光るんです。
Commented by houserenovation at 2009-02-03 00:52
>日本人は武士が刀を差した左側で他人とすれ違うことを嫌ったためと聞いことがあります。

これは初めて聞きました!面白い発想ですね!

本当にこちらでは轢かれてる動物をよくみかけますよね。春になるとやっぱりプレーリードッグが多いです。あとは野リスですね。時々キツネやラクーンも。鹿は我が物顔で道路を横断していますが、さすがに突進する車はありません(笑)。もし鹿を轢いてしまったら、たぶんこちらの命があぶないでしょうね。そうそう、知り合いが以前、スカンクを轢いてしまって、あまりにも臭くて臭いが取れず、廃車にした、と言っていました。こういう被害もあります(汗)!さくら
Commented by h_with_the_wind at 2009-02-03 15:22
風屋さん
岩手はイギリスかと思っていたら、アメリカだった(笑)。
同じ日本でも住んでいる場所で「常識」が違うことが面白くてなりません。

で、車の免許を取る時に、講習で「小動物は轢け」と習いました?多分、日本では触れないような気がするのだけど…。
Commented by h_with_the_wind at 2009-02-03 15:24
☆カンナさん
あっ、そうですよね。目が光る!
動物の目って唐突に出会うと何だかこわいですよね。
Commented by h_with_the_wind at 2009-02-03 15:29
☆さくらさん
廃車ですか!マジでえ?
みなさーん、スカンクには気をつけましょう(笑)。

カナディアングースの行列は道路を我が物顔で歩いているのでしょうか。