お水取り

 朝刊の一面にお水取りの写真が載っていました。
 昨日、奈良の東大寺で修二会(しゅにえ)が本行に入ったことを告げる記事です。関西では「お水取り」が始まると春が来ると言いますから心弾む記事でもあります。

 まだ嫁ぐ前に、母と奈良の東大寺までお水取りを見に出かけました。
 三月に入ったとはいえまだまだ厳しい寒さの中、奈良へ向かう電車の中では暑いくらいの防寒で臨みました。

 母とたわいもない話をしながら南大門をくぐり、鐘楼を過ぎて来た道を振り返れば、みごとな夕焼けが広がっていました。夕日を見送り再び二月堂への道を歩きました。

 二月堂の舞台の下で待つことしばし、突然、左側の回廊に現れた大きな松明が舞台の方へと移動してきました。次々と現れる松明は、舞台の上で大きく振られます。右に左に揺れる炎の舞に合わせてあたり一面に火の粉が飛びます。
 じっと見つめていると不思議な感覚に包まれました。トランス状態と呼べるものなのかもしれません。この火の粉を浴びると健康になると信じられていますが、確かに秘められた力がもらえそうな気がしました。

 今朝の新聞を見て、帰り道、冷え切った手足の指先は一向に暖かくなる気配はないのに、炎に照らされた頬だけがいつまでも火照っていたこと、まっすぐに家へ帰るのが惜しくて母とコーヒーを飲みながら見たばかりの勇壮な炎の乱舞について話をしたことを思い出しました。
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by h_with_the_wind | 2009-03-02 23:59 | 思い出話 | Comments(6)
Commented by カンナ at 2009-03-04 22:56 x
むかし家族で大津の三井寺にいったことがありました。
京阪電車にのっていて、どういうわけだったのか、三井寺の手前の駅でホームに出てしまいました。
「??」と顔を見合わせているうちにシューっとドアは締まり、車内に残っていた父のみ、手を振って目的地へ。そのあと母と子供三人は、どうやって父と合流したのか、全然覚えていません。
田舎暮らしだと、電車に乗るのは特別なお出かけです。その出来事は、姉と私の間では伝説の「バイバイ事件」として語られています^^
Commented by h_with_the_wind at 2009-03-05 06:04
☆カンナさん
あはは…。伝説の「バイバイ事件」ですか。
携帯電話がなくても、家族にはお互いにつながる糸があったのでしょうね。

姉妹で語り合える思い出があるのはいいですね。
ひとりっ子で寂しい思いをした記憶はないけれど、思い出を共有する相手がいないのはつまらないですね。
まあ、発想を変えれば、私の自由に過去も変えられるのだれど。私は優等生だった…とか(笑)。
Commented by non non mama at 2009-03-05 11:12 x
寒いですね~・・・
素敵な想い出ですね。
今度は お嬢さん達と素敵な想い出ですね~。
Commented by h_with_the_wind at 2009-03-06 07:39
☆non non mamaさん
体験主義の母にはいろいろ振り回されています(笑)。
私も娘を振り回したいのだけど、最近ついて来なくて…。空回り(笑)しています。
Commented by 風屋 at 2009-03-08 19:06 x
今日の朝日新聞の書評欄に「お水取り」の本が出てましたね。

カンナさんの「バイバイ事件」のコメントを読んで
私が小学生だった頃、京都への家族旅行時の
「親父迷子事件」を思い出してました(笑)
金閣寺でのことでした。
Commented by h_with_the_wind at 2009-03-08 22:14
☆風屋さん
朝日新聞の書評欄、後で探してみますね。

「親父迷子事件」ですか。どこへいっちゃったのでしょう…。